新型コロナウィルス感染拡大による、資金繰りをはじめとする“心配事”がありましたら、まずは当所までご連絡ください。解決に向けて最善を尽くします!33−4111
弘前商工会議所
〒036-8567 
青森県弘前市 上鞘師町
18-1
TEL:0172-33-4111
FAX:0172-35-1877





ひろさき街歩き 弘前商工会議所「青年部」the 津軽藩 The津軽三味線 青森県中南地域県民局地域連携部 DOTEMACHI TAXFREE
弘前商工会議所モバイル版サイト
http://www.hcci.or.jp/弘前商工会議所モバイル版
モバイル版をご利用の方はこちらのQRコードをご利用下さい。
トップページ令和5年度 弘前市への要望事項 >要望事項


 
戻る

■最重点要望事項

1.新型コロナウイルス感染症長期化による事業者への影響緩和のための継続的支援とアフターコロナにおける各諸問題への対応について
<要望内容>
@長引く新型コロナウイルス感染症関連で影響を受けている事業者に対しての長期的支援、助成金等の拡充、経営持続化給付金等の柔軟な支援
A公共交通事業者への継続的な支援
Bアフターコロナを見据えた観光関連事業者への支援
C福祉タクシーの利用拡大の促進

<現状・経緯・具体的内容>
 新型コロナウイルス感染症による影響が長期にわたっているなか、弘前市当局におかれましては、これまでに数々の支援策を展開、また、当商工会議所の事業者支援に特段のご配慮をいただいていることに対し、深謝申し上げます。

@現在の経済環境は、新型コロナウイルス感染拡大前に比べるとまだまだ回復しておらず、今後もいつ以前のように戻るのかは目途が立たない状態であり、事業者も厳しい経営を強いられております。売上業績の回復がままならないなか、事業者によっては納税だけでなく新型コロナ対応に伴い金融機関から受けた融資の返済もしていかなければなりません。既に融資を受けた事業者の据え置き期間が終了、返済が始まっている事業者も増しております。さらに様々な経済的支出が必要となっており、新型コロナウイルス感染拡大以前よりも利益を確保しなければ、その先の事業資金が不足するような状態に陥る懸念が生じております。現在は終了しておりますが、令和2年4月30日の新型コロナ税特法の公布・施行により講じられた「納税猶予制度の特例(特例猶予)」などの税制上の措置は、事業者における資金繰りの面で、事業継続上、非常に有効な制度でありました。
 また「弘前市小口資金特別保証融資制度(特別小口枠)」等の事業者を支援するための融資制度を実施していただいておりますが、未だ新型コロナウイルス感染症による経済的な影響が続いているなかでは、今後も事業者に対しての柔軟な資金繰り支援は必要であり、次年度以降も「弘前市小口資金特別保証融資制度(特別小口枠)」等の継続・拡充並びに既存の補助金・支援制度等の継続、経営持続化のための給付金について、複数回にわたる支給及び金額の拡充などの従来のコロナ対応に加え、引き続き柔軟な対応を要望いたします。

A「弘前市地域公共交通再編実施計画」の地域の生活交通として需要となっている公共交通事業者は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で存続の危機に直面しております。公共交通の維持は、まちづくり、観光、福祉、環境等の様々な分野で大きな効果ももたらすものであり、バス、鉄道、タクシー等の利用促進による持続可能な公共交通を実現させるため公共交通事業者への継続的な支援及び公共交通利用促進を啓発する取り組みについて要望いたします。また現在、経済産業省では燃料油元売りに1リットルあたり35円の補助金を支給していますが、この燃料価格高騰は、長期化が予想されることから、補助金の支給に加えてトリガー条項の凍結解除の国への働きかけと運送事業者等の消費者への燃料価格高騰による支援を要望いたします。

B全国各地でまつりやイベントの開催が増えてきており、それに伴う人の移動も活発化してきています。弘前市においても弘前さくらまつりや弘前ねぷたまつりを開催するなど観光事業推進への動きはあるものの、現状のままでは新型コロナウイルス感染拡大以前のような観光客数にすぐに戻ることは考えにくく、新たな観光客誘致の取り組みが必要になってきます。
 つきましては、旅行エージェントや宿泊業、バス・鉄道・タクシー等の公共交通事業者においても、弘前市の観光事業推進と歩調を合わせて新たな観光企画を推進していく必要があり、観光関連事業者が実施する観光企画に対する補助金の創設等、観光関連事業者への支援を要望いたします。

C新型コロナウイルス感染拡大により、観光客の激減、飲食店への来客の減少等が、2年以上続いていることにより、廃業事業者が発生するなど市内タクシー事業者は経営の危機に陥っております。観光客の交通手段としてタクシー事業者は、観光地である弘前市にとってはなくてはならない業種であるとともに、人口減少・高齢化の進展などの社会環境の変化に対応した持続可能な公共交通網を構築するためには、ドアtoドアとより密着して市民生活の足を守るタクシーは不可欠です。公共交通を維持していくうえで、タクシー事業者への経営維持について、ご配慮をお願いいたします。
 また、昨年度要望の福祉タクシーの利用拡大につきましては、必要性の有無や効果を考慮しながら検討していく旨の処理方針をお示しいただいたところでありますが、福祉タクシーは、交通弱者の皆様の福祉サービスの充実に向けた期待に大きく応えうる効果があるものと認識をいたしております。なかでも、高齢者と自動車運転免許証返納者から助成に対する要望が届けられており、くらしの利便性さらには地域の活力の向上に資するものと考えております。
 より地域に密着した公共交通を維持していくため、福祉タクシーの利用拡大について、障がい者のみならず、妊産婦、子育て世代、高齢者、自動車運転免許証返納者等対象者の拡大を早期に実現し、タクシーの活用促進をしていただきますよう要望いたします。


2.弘前市中心市街地活性化の促進と新たな計画策定について
<要望内容>
@新たな中心市街地活性化を推進する計画の策定
A弘前市中心市街地活性化協議会に対する支援の継続

<現状・経緯・具体的内容>
@官民が協働して推進した弘前市中心市街地活性化基本計画は、1年間の期間延長を経て令和4年3月で計画終了となりました。各所で新型コロナウイルス感染拡大の大きな影響が見受けられるなか、基本計画の核事業である弘前れんが倉庫美術館は臨時休館の期間も長く、想定された来館者数には到底及ばず活性化の十分な効果を発揮できていません。また、隣接する弘南鉄道大鰐線も新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や沿線の学校休校などの影響もあり、利用者数の減少に歯止めがかからず、美術館と土手町商店街の結節点として期待していた中央弘前駅前広場の整備事業も見合わせている状況にあります。
 そのような状況のもと、弘前市は人口減少・少子高齢化の進展や域内消費の規模縮小、郊外化の流れのなかにあっても、市の中心市街地を今後も社会経済活動の中心となる場所として将来世代に引き継いでいくべきとして、本年3月に今後の中心市街地のまちづくりの方向性と将来の姿を示した弘前市中心市街地活性化ビジョンを策定しました。今後はこのビジョンをもとに、官民一体となって様々な事業を掘り起こし、具現化して新たな中心市街地活性化を推進する計画を策定することを要望いたします。

A弘前市中心市街地活性化基本計画の計画期間が終了しましたが、当商工会議所としては、中心市街地活性化の取り組みについて、これまで同様官民協働のもと推進されるべきものと考えており、今後の新しい計画の策定や取り組みについて、弘前市中心市街地活性化協議会が関係者の意見聴取や合意形成について重要な役割を果たすこととなりますので、引き続き運営に関する支援を要望いたします。



□重点要望事項

1.りんご高密植栽培の本格普及に向けた支援、各種施策の継続実施について
<要望内容>
@りんご高密植栽培の本格普及に向けた取り組みの加速化とその支援
A各種施策の継続実施

<現状・経緯・具体的内容>
@青森県のりんご産業は、結果樹面積が過去15年で7%減少、収穫量はほぼ横ばいで推移していますが、将来は収穫量の減少が予想されます。弘前市の農業を支える基幹的農業従事者も、過去15年で32%減少し、将来は現高齢農業従事者のリタイアなどにより、これまで以上の減少の加速化が予想されます。
 このような中、りんごの労働生産性の向上を図るため、これまでは、わい化栽培の普及が進められており、県全体の普及率は24.4%(令和3年度)となっています。国では、さらなる省力化に向けて、より労働生産性の高い「高密植栽培」などの省力樹形の導入を推進することとしていますが、青森県では、まだ実証試験的な栽培支援と検証、普及活動の段階にとどまっており、あまり普及していません。
 一方、長野県では、果樹農業振興計画書において「高密植・新わい化栽培の推進」として、明確な将来の目標面積を掲げ、具体的な台木及び苗木の生産・供給体制と併せて積極的な改植を推進しているところであります。
 高密植栽培は、早期多収と高収量を目指す栽培方法で、定植後の作業の省力、低コストも魅力とされ、本県においても生産者の注目度が高まってきているところであります。これから加速する農業従事者の減少を考えると、新規参入者への奨励ビジネスとしても、早期に本格普及に向けた誘導施策展開へのステップアップが必要と考え、以下の4点を要望いたしします。
○高密植栽培の本格普及に向けて将来目標の設定
 これまで、関係機関等が取り組んできた実証の成果を踏まえ、早期に次のステップとして将来目標を掲げたうえで着実に計画を推進する。
○本格普及に即した市独自の補助制度への移行
 令和5年度定植に向けた市独自の改植補助事業の創設が予定されているが、導入に要する初期費用(地域特性として降雪に対応したトレリス等)が高額であることから、現在予定されている補助制度のバージョンアップを検討し、様々な経営体に広く支援できる弾力的な補助制度(補助対象面積の拡大、品種、対象年齢の条件緩和など)へ移行する。
○高密植栽培に必要な2年生苗木の生産・供給体制の確立
 生産者のニーズに対応した苗木不足の不安解消が急務であることから、広域的な視点から近隣市町村、青森県と連携した台木や苗木の生産・供給体制を確立する。
○高密植栽培に適した遊休農地(平場など)の確保及び情報提供
 引き続き、的確な情報提供を進めるとともに、担い手が必要な情報を円滑に検索できる仕組みを構築する。

Aなお昨年度提出いたしました項目につきましては、当商工会議所はじめ民間としてできる支援、協力を継続的に実施してまいりますので、青森経済の基盤であるりんご王国を維持・発展させるために、引き続き支援を要望いたします。


2.「弘前の地酒とシードルで乾杯条例」の早期実現について
<要望内容>
@弘前独自のブランドを使った条例制定による「地元の物産、食文化への更なる関心向上に向けた取り組み」としての理念条例の早期制定

<現状・経緯・具体的内容>
@平成25年1月に京都市が制定して以来、地元産の酒の消費拡大を図る乾杯条例は全国各地に広がっており、秋田県や山形県、福島県などで制定され、青森県内においても平成26年11月に黒石市、平成27年3月に鰺ヶ沢町が施行しています。
 個人の嗜好に関する問題等がございますが、弘前市は、日本酒・シードル共に様々な賞を受賞するなど、日本酒・シードル共に高いブランド力があり、弘前独自のブランドへの関心を高めていく上で、さきがけとなり得る存在であります。当商工会議所でも部会活動等を通じて、3年前よりオリジナルの幟を制作し、商工会議所の総会や懇親会の会場に掲げ、気運の醸成に努めてまいりました。最近は、弘前産のワイン醸造の動きも活発化しており、地域・地場産のお酒も日本酒、シードル、ワインと層が厚くなってきております。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続くなか、大人数での飲食や宴会等ができない状況となり、市内の飲食業界は厳しい状況に陥っております。
 弘前市におかれましては、これまでも様々な手段を講じて、乾杯条例制定と同じ目的達成に向けて取り組まれていることを踏まえますと、地場産業振興に対する官民の思いは一つであるとの意を強くいたしております。
 ここで乾杯条例を制定し明文化することで、市や業者などの連携協力をさらに促進、疲弊するアフターコロナの地域経済の再生に向けて、乾杯運動のみの普及啓発活動だけではなく、より県外からの観光客など様々なターゲットに対し、地場産のお酒(ワイン含む)の消費拡大並びにPR、普及啓発を展開していくため、理念条例の早期制定について要望いたします。


3.各種補助金情報の周知方法の強化及び各市施設の無料開放について
<要望内容>
@市の各種補助金・支援制度の周知方法の強化と各市施設の無料開放
<現状・経緯・具体的内容>
@現在、弘前市では様々な補助金や支援制度(以下、補助金)があり、多くの事業者や市民が各種制度を利用しています。一方、補助金の存在がわからず、制度を知ったときには公募が終了していた、定員数がいっぱいで申込ができなかったという声が多く聞かれております。
 現在、弘前市においてもホームページ等で、周知を展開されておりますが、利用を希望する人に行きわたっていないのが現状であります。
 SNS等のネット利用が少ない高齢者など、より多くの市民への情報提供のためにも「広報ひろさき」など紙媒体の活用を取り入れるなど、周知方法のさらなる多様化について要望いたします。
 また、長引く新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出を避ける傾向が続いているようですが、にぎわいを取り戻すため、市民が以前のように外に出る街づくり(市の施設の無料開放等)にも力をいれていただき、多くの市民が積極的に外出することのできる制度についても併せて要望いたします。


4.国土強靭化地域計画に係る取り組みの推進について
<要望内容>
@国土強靭化地域計画策定後の取り組みの推進
A空き家対策
B雪対策

<現状・経緯・具体的内容>
@国土強靭化地域計画について、弘前市においても既に策定済みの計画に向けて取り組んでいるものと思われますが、国では全国的に地域計画の策定が飛躍的に進んだことにより、第2フェーズとして「地域計画に実施個所などが具体的に明記された事業を優先する」こととなっております。そのため、企業や住民らと連携した地域の強靭化を目指す将来像の設定と、避難場所の耐震化、電柱の地中化、河川の整備等、計画達成に必要な取り組みの推進を要望いたします。

A昨今、空き家が目立っており、特に通学路に面した箇所に倒壊しそうな物件もあるため大変危険な状況です。また、冬期間は落雪や降雪による倒壊の危険があります。弘前市では平成30年度から令和4年度までの5か年計画で示された「弘前市空き家対策計画」に基づき励行されてはいるものの、未だ空き家の増加に歯止めがかからない状況にあります。
 つきましては、「弘前市空き家対策計画」について見直しを図った上で具体的な支援策を明記し、さらに5年の延長を要望いたします。

B弘前市内の道路除雪業務について、現在、契約金額は1回あたりの単価を作業距離に応じて諸経費込みで算定されており、降雪量が多く、作業に時間がかかっても金額に反映されない状況です。また、昨今の原油高騰による燃料費や資機材の高騰、働き方改革による賃金の引上げによって、現在の除雪業務契約金額内で賄うことが難しくなっております。
 つきましては、道路除雪業務契約金額の設定を、青森県と同様に「時間当たりの単価+諸経費」とするよう要望いたします。


5.新たな観光需要獲得及び地域内消費拡大施策の実施について
<要望内容>
@様々な旅行形態に対応する観光需要喚起策について、地元飲食店や観光施設等の利用促進につながる形での施策の実施
A弘前市の観光需要端境期における観光客受入拡大に関する施策の検討

<現状・経緯・具体的内容>
@新型コロナウイルス感染症による影響は想像以上に長期化しております。令和4年度においては3年ぶりに行動制限が一切かからない夏休み、お盆シーズンとなったことや、政府が新型コロナウイルス感染症の類型見直しについて検討を始めるなど、明らかにフェーズが変わりつつあります。今後も旅行需要は徐々に回復に向かうことが想定されることから、個人、団体旅行問わずあらゆる観光需要の獲得による地域内消費拡大について、他地域に先駆けて積極的に施策を展開する必要があります。また、教育旅行誘致においても今まさに強化的に取り組む必要があり、この厳しい時期だからこそ教育旅行の思い出は、子供たちの記憶に強く残り将来、再び弘前を訪れていただく非常に良いきっかけになることが想定されます。候補地として、近県はもとより青森県内においても奪い合いの状況が続いていることから、旅行代金の助成等により学校側が候補地として選びやすいインセンティブを持たせる必要があると考えます。
 さらに、観光需要獲得においては、いかに地域にお金を落としてもらうかが重要であることから、地元の飲食店や観光施設の利用を必須とする等の条件付き助成制度により地域内消費拡大につなげることを前提とし、個人、団体、教育旅行等の異なる旅行形態に対応すべく柔軟な運用が可能な制度設計による、観光需要喚起と地域内消費拡大の双方に効果的な施策の実施を要望いたします。

A市が公開しているオープンデータによる宿泊者数実績からも読み取れるとおり、当市の観光需要の特徴として、毎年11月〜3月においては宿泊者数が他の月に比べ2〜5割減となる端境期となります。そして、その期間がおよそ5か月と非常に長いことが課題でもあります。新型コロナウイルス感染拡大前により、通常の観光需要の動きが3年ほど遠のいており、観光客受入数ならびに宿泊者数については、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻るまでまだ時間がかかることが想定されますが、端境期における観光需要獲得のために冬期間に観光客を呼び込めるコンテンツや、新たな切り口によるPR等、通年で安定した観光客受入数が見込める施策の検討を要望いたします。


6.市施設並びに中心市街地施設のオンライン会議やウェビナー開催に対応した機器整備および対応人材の確保について
<要望内容>
@市施設並びに中心市街地施設のオンライン会議やウェビナー開催に対応した機器の整備および対応人材の確保

<現状・経緯・具体的内容>
@新型コロナウイルス感染拡大を契機に全国的にオンライン会議が一般化し、各地で開催されている各種コンベンションが「オンライン形式」または「ハイブリッド形式(オンラインとリアルの複合形式)」へと移行しつつあります。また、各種コンベンションを除くセミナーや講演会においてもウェブ上で行う参加者対話型セミナー「ウェビナー」が浸透、参加者や講演者の移動にかかる距離的な制約がなくなるメリットから、前述のオンラインによる会議開催は新型コロナウイルス感染収束後も定着化していくと予想されます。
 その一方で、市内公共施設においてはコンベンション・会議・研修等をオンライン形式で実施し得るための環境(機器・操作可能な人材含む)が不足する現状が伺えます。会議室やホール等の施設をオンライン対応に整備することで全国的なコンベンションの招致・誘致、企業団体の遠隔会議、全国を対象としたセミナー開催が有利となる点に加え、当該施設を中心市街地エリアに整備することで来訪機会の創出にもつながり、波及的に「まち」の活性化が期待できることから、中心市街地における機器及び運営人材確保を含めた施設の一体整備が図られることを要望いたします。


7.企業におけるICT人材育成並びに支援制度の拡充について
<要望内容>
@企業におけるICT人材育成並びに支援制度の拡充

<現状・経緯・具体的内容>
@近年、ICT(情報通信技術)が急速に高度化・多様化していることから国(総務省)の方針として、これに対応できうる専門的な知識及び技能を有する人材の充実・確保を推進する動きが見られます。小規模事業者等において、業務のデジタル化による効率化を推進するキーパーソンを確保することは非常に困難を極める事項でありながらも、いずれ直面すべき大きな課題と言えます。
 また、人材の域外流出や昨今の少子高齢化に加え、全国的な新型コロナウイルス感染拡大による経営基盤の脆弱化が進み、企業内における人材不足が加速している現状も明らかであることから「ICT人材採用」、「ICT人材育成・研修(機器導入含む)」、「企業内のICTリテラシー向上研修」に対し、積極的に取り組むべく各種支援・補助制度の新設・拡充を要望いたします。
 具体的には
○事業者主催の「ICT人材育成セミナー」に対する開催補助制度の新設
○「令和4年度弘前市製造業IT導入事業費補助金(弘前市)」の補助対象範囲の拡大
○「令和4年度人材開発支援助成金(厚生労働省)」に類似する形式で、能力・習熟度に応じた市独自のICT人材支援制度の新設
○「令和2年度青森県中小企業デジタル化推進事業費補助金(青森県)」に類似する形式で機器導入における購入補助制度の新設
 以上の事項につきまして、取り組みが図られるよう要望いたします。


8.子育て世代が安心して働ける環境づくりについて
<要望内容>
@若年労働者向けの児童一時預かり事業の拡充及び現行制度の周知徹底


@令和4年4月に帝国データバンクが行った『人手不足に対する企業の動向調査』によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時的に割合が減少していた人手不足感でありましたが、アフターコロナへ向かうなかで再び経営課題として捉える企業の割合が、新型コロナウイルス感染拡大以前の水準に迫るほど増加しているという状況となっております。
 当市においても人手不足は早急に取り組まなくてはならない課題であり、解決に向けて若年労働力である子育て世代の地元定着化を図るためには、職業生活と家庭生活を両立できるような環境整備が必要となります。しかしながら、土日祝日も出勤しなければならない業種も少なくなく、未就学児であれば保育施設等で預けることはできるものの、小学校低学年の児童を預けることができる施設は限られており、子供の預け場所が見つからないため仕事を休まなければならなくなったり、離職・転職しなければならなくなったり、といったいわゆる『小1の壁』問題は当市においても顕在化しております。子育て世代が安心して働ける環境をつくるためにはこういった問題を解消していくことが不可欠です。
 このテーマについては令和2年度から継続して要望しておりますが、回答は毎回『十分な供給量が確保されているため現在の体制を維持する』という内容でありました。しかしながら、平成29年度に弘前市で実施した弘前市内の未就学児や児童の保護者を対象にした『子育て支援に関するアンケート調査』では、児童館等の認知度は非常に高い数値となっているものの、日曜祝日も稼働する事業であるトワイライトステイ事業については、未就学児の保護者で約20%、就学児童の保護者で約17%程度の認知度であり、現在の利用数はあくまで氷山の一角に過ぎず、表面化していない潜在的需要の掘り起こしができているとは言い難いのが現状です。
 まずは現行事業について、対象者への周知の強化および周知内容の改善、また需要が高いと想定される業種の事業者側に対する周知による認知度の向上と、利用手続きの簡易化による利便性向上を図り、需要喚起に取り組んでいただき、その上で、需要に見合った供給量の確保、具体的には曜日・祝日を問わず小学校低学年の児童を預けられる施設や事業の増設を要望いたします。


9.奨学金制度のさらなる拡充について
<要望内容>
@弘前市独自の給付型奨学金制度の創設及び奨学金返還免除制度の拡充
A弘前市独自の奨学金返還支援制度の創設

<現状・経緯・具体的内容>
 弘前市が直面している生産年齢人口の減少は喫緊の課題であり、今後も深刻化が予想される労働力不足を解消していくには、労働力の確保と定着化、労働力の質の向上が必要不可欠であります。給与水準の高さから都市部の企業へ就職を希望し流出する若年層が多いのは、奨学金返済の負担が大きいことが一つの要因と考えられます。また、学習意欲ある若年者が経済的な理由により進学を諦めなければならないという状況はなくさなくてはなりません。この問題を解決すべく@弘前市独自の給付型奨学金制度の創設および奨学金返還免除制度の拡充A弘前市独自の奨学金返還支援制度の創設を要望いたします。

@令和4年度より弘前市において奨学金返還一部免除制度が導入されたことは大きい前進と捉えておりますが、やはり経済情勢や傷病など本人の責によるところではなく返還が困難な事態に陥る可能性を考慮すると、給付型奨学金制度の導入や返還免除金額の拡充が必要であると考えられます。
 令和2年度からは独立行政法人日本学生支援機構において給付型奨学金制度が導入されておりますし、県内では八戸市、全国的にも様々な自治体で返済不要な奨学金制度を採り入れているという事例もあります。
 つきましては、学習機会の均等化と学習意欲向上を図り、社会で活躍できる人材を育成するためにも、弘前市独自の給付型奨学金制度の創設及び奨学金返還免除制度の拡充を要望いたします。

A令和4年6月から、青森県と企業がそれぞれ負担して支援対象者の返還支援を行う制度がスタートしましたが、実際に返還支援が行われるのは入社3年後、その間は支援対象者にとって負担軽減の実感がないため、若年労働力の定着化には寄与するものと考えられますが、還流促進の動機付けとしては効果が薄い制度設計となっております。奨学金返還支援制度の本来の目的は、都市部に比べて給与水準が低い地方において奨学金返還の負担を軽減させ、若年労働者を還流させるための施策であるため、入社後の早い段階からの支援が必要です。
 つきましては、若年労働者の還流促進を図るべく、青森県の制度を補完するための、弘前市独自の奨学金返還支援制度の創設を要望いたします。


10.共生社会実現に向けた取り組みの推進及び児童教育No1の街に向けた取り組みについて
<要望内容>
@人口減少、少子高齢化社会における弘前市の持続可能性を高めるため、多様な主体が繋がり支えあう共生する社会の実現へ向けて、地域が総合的に実践する仕組みづくりと行政のコーディネートのもとでの官民連携の推進
A放課後児童クラブにおける学校教育外の知識や教養を学ぶ場の創出
B市施設の利便性の向上

<現状・経緯・具体的内容>
@弘前市がハブとなり、町会や振興組合、官民連携プロジェクトを増やし、地域ニーズに合わせたイベントの開催や地域連携の形の推進が必要と考えます。
 つきましては、デジタル社会の推進とスピード感ある適応、そして既成概念にとらわれず、時代に求められる新しい産業づくりと、財の域外への流失の最小化の仕組みづくりと中心市街地(土手町中三周辺をイメージ)に人を呼び込むことができる施設として、現在のヒロロ3Fにあるような行政への申請やサービスを受けられる場所の設置を要望いたします。

A共働きや所得格差により子供に習い事を経験させたくてもできない家庭も多く、児童クラブにおいて有意義な時間を過ごすことで子供たちの成長に大きな影響を与えるものと考えます。例えば、外国人と触れ合うことで海外の言葉や文化を学び、習字・そろばん・パソコン等の学習により教養を高めることができます。また、地域団体の方々と協力してのボランティア活動等は地域との関わりを深め、郷土愛を育むことにもつながるものと考えます。
 つきましては、放課後児童クラブ等において上記のような学校教育外の知識や教養を学ぶ場の創出を要望いたします。

B市の施設(弘前警察署となりの八幡町東公園や弘前公園内の遊具など)について遊具や手洗場が老朽化したままで子供たちが安心・安全に利用できない施設があります。また、市民が会議やイベントで利用する市民会館の利用料金・利用時間についても利用しやすい価格設定への見直しなど、それらの環境を整えることで市の施設の利用率や学びの場を増やすことにつながるものと考えます。
 つきましては、市施設のさらなる利便性の向上を要望いたします。


11.弘前公園にアクセスする歩道のバリアフリー化について
<要望内容>
@弘前公園にアクセスする歩道のバリアフリー化の推進

<現状・経緯・具体的内容>
@弘前公園の堀周辺の歩道は平らで車道と歩道の段差がなく綺麗に整備されています。しかし、公園を少し離れたところ(元寺町より一番町付近)では、車道と歩道の段差が激しく、歩道も斜めになっているような箇所が多く見受けられ、車椅子が通りづらく、足腰の弱い方には躓く危険性もあります。
 つきましては、事故や怪我を未然に防ぐため、また身体の不自由な観光客のためにも、引き続き弘前公園にアクセスする歩道のバリアフリー化を要望いたします。
 なお、路線の一部には県道が含まれていることから、青森県基本計画「未来を変える挑戦」に掲げる『訪れてよし(青森県)』を実現するためにも、県との連携強化による対応していただくよう重ねて要望いたします。


付帯事項.緊急性の高い要望事項に関する早期対応について
<要望内容>
 長期にわたる新型コロナウイルス感染拡大による事業者への影響は、日に日に厳しさを増しております。今後も厳しいフェーズに突入することが懸念されており、また、気候変動による災害、国際情勢等も予断を許さない状況にあります。
つきましては、緊急性を要する事案、課題に対する要望事項に関しては、次年度を待たない早期対応について要望いたします。




戻る